ある遠大な計画のため、秘封倶楽部の活動記録となる同人誌『燕石博物誌』の制作に着手した蓮子とメリー。だが、作業は遅々として進まない。
初めての同人誌作りに戸惑う中で、蓮子とメリーはささやかな謎に出会う。

橋の下に現れた生首の噂。
存在するはずのない思い出の本。
失われた記憶に封じられた真実。
蓮子が、あるいはメリーが解き明かす真実は、時に甘く、時に苦い。

「ろくろ首に聞いてみろ」
「記憶のない本」
「グラスハートは還らない」
の3編に、ボーナストラック「烏に土産は似合わない」を収録。
《少女秘封録》完結から4年。秘封倶楽部の日常の謎ミステリ連作、新章スタート。