ジャスリーガル王国の『雪の華』と称される王弟リデルは、人形のような冷たい美貌を持つオメガ。訳あって感情を表に出さない引きこもりとなってしまったが、ジャスリーガル王家の掌中の珠と可愛がられ大切に守られていた。
　リデルの唯一の趣味は、兄王の護衛騎士、王国騎士団長テオドール・レックス様を最推しと崇め、そのお姿を眺めること。もうすぐ十七歳になる彼に諸外国の王族・高位貴族からの求婚は後をたたなかったが、リデルはこのまま王宮の奥深くで目立たずひっそりと引きこもり騎士団長オタクとして生きていくことを望んでいた。
　そんな中、大陸全土に及んだ二年にも及んだ食糧危機は大国ジャスリーガルをも苦境に陥れ、王弟であり王家の希少なオメガであるリデルは――。
　トラウマ持ちの無表情(心の声はうるさいレックス様オタク)オメガと強面の『鉄仮面』騎士(笑った顔を誰も見たことがない堅物)アルファの訳あり両片思いの恋物語。

*本編「Snow crystal」と書き下ろしスピンオフ「サーベントの閨花」(隣国サーベントの第二王子α ×その閨係である年上未亡人Ω)、番外編「騎士団長と子猫」を収録。
一応R18ですが保険です^-^;　エロは少なめ&控えめ。

表紙イラスト*青城硝子　著*荷葉ふみ(冬木真魚)
B6判・カバー表紙　312P