【小説】狡兎と猟犬

お前は、いつも私を惑わせる──

扶桑の大学に留学したゲルトルート・バルクホルンは、学生寮で出会ったシャーロット・E・イェーガーと何かにつけていがみ合う仲に。
二人はある夜、ほんのはずみから一線を越えて、身体を重ねてしまう。
後悔に苛まれるバルクホルンと、進展できずに消沈するシャーリー。
秋風に吹かれて彷徨う二人の関係に、名前をつけるなら、それは……

──これは、一歩を踏み出す物語。

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