【あらすじ】
普通の大学生・叶のもとに、突然転がり込んできたのは正体不明の少女だった。そのただならぬ気配に、身の危険まで感じる叶。しかし、相対した彼女の「独りは……いや、です。一緒に、いて」という悲痛な言葉をきっかけに、「孤独」を病的に嫌う彼女を招き入れた。叶に赤瀬奈紺と名付けられた少女は、叶が隣にいるという、人のぬくもりを得て、徐々に普通の女の子のようになっていく。だが彼女の正体は、到底、人の中に居場所を得られるものではなかった。「孤独」のない居場所を否定された奈紺に、居場所であり続けた叶が取る選択は……?