昔は活気があって賑やかだった竜宮島商店街も、再開発計画を受けて、ほぼシャッター街と化していた。俺の家が営んでいる器屋も立ち退きを余儀なくされて、なんとなく寂しい気持ちになる。
そんな時、総士が言った。
「東京に引っ越すことになったんだ」
商店街がなくなって、総士もいなくなる。俺の大好きなものが、大切な宝物が、もう俺の手の届かないところに行ってしまう。
モヤモヤして寝付けなくて、ふと窓の外を見た。
――すると、金色の宇宙人が、ふよふよと空を漂っていた。

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*『ア〇ノ橋魔法☆商店街』のオマージュというかパロディです。

新書版2段組/カバー付き/158P